能講座 ③
この日の講座では、能の実演と体験ということで、講師の方に来ていただき、
基本的な動きや、謡を体験した。
また、装束を間近で見せていただいた。
和久荘太郎先生 シテ方宝生流能楽師
対談で話されたこと
・何を大切にして能を行っているか
役者であることはもちろん、シャーマンであることを感じながら行う。
能は鎮魂の芸能である。
演目に関係する神社やお寺に行ってお参りをしてから取り掛かることもある。
能は、仏教・神教・自然崇拝・儒教思想あらゆる要素がある。
演じている中で、生活(俗世)から離れている感覚になる。
・流派ごとの違い
5つの流派があるが、それぞれ特徴がある。
宝生流は禅的であり、内に入っていく傾向があると言われていた。
過去、他の流派を見てはならない、他の芸能を見てはならないなどの暗黙のルールが芸能の世界であったこともある。
能の実演・体験
実演:井筒
井筒とは、在原業平(ありわらのなりひら)と紀有常の娘の恋物語を題材にしている。
『伊勢物語』第23段を典拠とする。
クライマックスである、亡霊の妻が井筒を除くシーンを演じられた。
体験
・足の運びや立ち方
・悲しみの表現
装束・能面鑑賞
・唐織(からおり) 華やかな織物でできた上衣。シテ(主役)が女役のときによく着る。
・長絹(ちょうけん) 薄い絹でできた羽衣のような衣。天女などの役で用いられる。
・狩衣(かりぎぬ) 公家や貴族が狩りのときに着た装束に由来。若い男性役などに使われる。
能面
・筋木増 額に筋が彫られており、ほくろにも見れる。宝生流ならでは。
・曲見 わを寄せ、顔に緊張を宿し、嫉妬や苦悩を色濃く映す。
・般若 能面には胡粉や漆だけでなく、金属粉(鈞)を混ぜた塗料が部分的に用いられる。
特に「目」や「歯」に塗ることで、妖気・異形・非人間性を際立たせる。
・痩せ男 やつれた老人、餓鬼、異形の存在を象徴。

目の穴のくり抜き方も違う。
若い方の目は丸ではなく少し四角く切り抜いている。
昔は主に野外で演じられていたので、太陽光だったり、時には夜の火の灯りだったりで、
能面の表情は、現在の屋内照明とは違った見え方だっただろう。


悲しみの表現
ただ手を顔に持っていくだけでなく
身体の傾き手の傾き全て計算?されている。
(頭でやっているのではなく完全に身体に染み込んだ形なので計算と言えるのか分からない)

昭和に作られたものを大事に保管して引き継がれながら使われている。
能面に至っては、当時のもの(遡ること700年以上前)も残っており、時々使われることもある。
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